母の遠足―高尾のデイサービスRION2018/09/18 11:22

今日は母が、お世話になっているデイサービスで

高尾山へ遠足に連れて行って頂いています。

昨夕、「明日は予定通り高尾山に登ります」と持ち物などの確認メールが入り、水筒がいることを忘れていたのでひと騒ぎ。「いつものミニバッグじゃ水筒が入らないわね!うわあ、この赤いのがちょうどいいけど、赤すぎるって文句言わないかなぁ? お水にする?お茶にする?」…

いきなり飲んでやけどしないように、母より一足先に会社へ出かける妹がお茶を器に入れておいてくれ、少しだけ冷めたところで水筒に移す…などなど、朝の手筈まで、妹とばっちり相談し。

今朝、いつものようにお迎えの車が来て、母はにこにこ出かけていきました。心配していた赤いバッグも、すんなり持っていってくれたので一安心。

自分が行くわけでもないのに私まで、

送り出してからもずっと、なぜかウキウキしています。

 

お世話になっているデイサービスは、RION(リオン)さんといいます(ページの左下にもリンクがはってあります)。大切に思うものがぴったり合って、ここと出会うために高尾へ引っ越したのかしら? と思うほど。

健康の基本は食べ物から! というのが基本姿勢で、お昼もおやつも、健康に留意して考えられた献立を経営者さんみずから手作りして下さって、とてもおいしいのです。

なにしろ経営者さんは、あの震災まで、福島で天然酵母のパン屋さんを営んでいたという方。

原発事故で一時は家族バラバラに避難されたそうですが、理学療法士さんである奥様の、「リハビリをしっかりやって、お年寄りの生活の質を高められるようなデイサービスがやりたい!」という夢をかなえるべく、縁あっていらした高尾でデイサービスを始められたのが、うちが越してくる少し前のことだそうなのです。

 

リハビリの運動は、自転車こぎ以外は完全に人間の手で行います。一人一人の様子をみて、まず痛みなどを取る必要があれば、生姜シップや里芋パスタ―、こんにゃくシップなどの自然療法で手当てをし、それから、それぞれにあった負荷をかけるなどしての運動で、筋力などのトレーニングを行います。

母は、変形性股関節症で病院から手術を奨められましたが、本人がどうしてもいやだというので手術はせずにいます。RIONさんにお世話になる前は、痛いので動かしたがらないため脚もどんどん弱って、いつ何時転ぶかわからないような状態だったのが、痛みのケアに毎回里芋パスターなどで手当てしていただいて、筋トレのおかげでしっかり立てるようになりました。あれから3年、ゆっくりながら今も自分の脚で歩けているのは、RIONさんのおかげです。毎回足湯をしてくださるのも、全身の血行がよくなるのでとても嬉しいのです。

もう一つ、RIONさんがとてもいいと思うのは、お年寄りに対して自然な敬意を持って接してくださることです。

どこのデイサービスでも、毎回いろんなアクティビティがあると思うのですが、それが子供だましのようなものだったり、言葉遣いも、幼児に対するような物言いがよくされるようで、かねがね不快に思っていました。いくら様々な機能が衰えてきているとはいえ、立派に一生を生きてこられたお年寄りを幼児のように扱うのは、あまりにも失礼だと思うのです。

でもRIONさんでは、言葉遣いもごく自然にやわらかくて温かな敬語が使われていて、とても感じがいいですし、母の持ち帰る、その日の活動で作った物をみても、工夫のある折り紙や貼り絵、書道、絵手紙、パステルアートなど、大人が楽しめるものに取り組ませて頂いているようです。

母を見ていると、自尊感情がどれほど体調や様々な状態に大きな影響を与えるかが、よくわかります。敬意を持って接していただいたり、アートレベルのものが制作できたりすることで、幸せな気持ちになれるのはもちろん、他の状態も、おそらく大きく改善されていると思うのです。

全体に穏やかな空気が流れているせいか、利用者さんも皆さんやさしい方々ばかりで、母は、本当にRIONさんへ行くのを楽しんでおり、生き甲斐になっています。

 

紅葉の頃にはバスでの小旅行も計画されているようです。

この出会いを本当にありがたく、嬉しく思っています。

                   高尾山の渓流です


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