ついに!「さとにきたらええやん」を観てきました ― 2016/11/26 16:16
昨日、やっと「さとにきたらええやん」を観てきました。
やっと、というのは、
もうずいぶん以前、FBで友人が「とても良かった!」とシェアしているのを読んで、ぜひ観たい!と思いながら、なかなか果たせずにいた映画だったからです。
(観ていないのに他人には何度か奨めていて、自分は、いち早く観てきた娘からパンフレットだけ見せてもらっていました)
八王子のアミダステーションで自主上映されると知って、
ついに昨日、思いを果たすことができました。
高尾や八王子の近くには、すごく面白いことをやっているスペースがいくつもあって、その一つが、
八王子駅北口のお寺にある「アミダステーション」です。
とてもいい映画を見せてくれる企画がちょくちょくあって、以前、ペルーの素敵な料理人、ガストンさんのドキュメンタリーもここで見ました。
前置きが長くなりすぎました。いまは、「さと・・・」の話に戻ります。
この映画は、大阪市西成区、通称「釜ヶ崎」にある
NPO法人「こどもの里」のドキュメンタリーです。
出来事はたいてい、大勢のこどもたちの声が響いている場所で起こっているので、
会話が聴き取りにくいことも時々あります。
ナチュラルスピードの関西弁ですから、慣れていない方はなおさらでしょう。
でも、というか、それだからこそ、の臨場感があります。
リアル。
カメラを意識している姿も含めて、かなりリアルです。
「さと」があるのは、社会の歪み―お金持ちに有利なシステム、人を人とも思わないシステム―の、しわ寄せが最も強く表れる地区。
だからこそ残っている…のであろう、人間臭さです。
人のどうしようもなさと、あたたかさ、
弱さと、それを補って余りある強さ。
言葉の荒い人、不器用すぎる人はたくさんいますが、
言葉だけがきれいで心の冷たい人は、
この映画には出てきません。
とても切ないけれど、
「こどもの里」には、その切なさに、
どこまでも寄り添ってくれる温かさがあります。
この世界にいつまでも浸っていたくて、
タイトルバックが流れ始めたとき、ああ終わってしまう…と、とても悲しかった。
誰かわからない誰かに、そばにいるみんなに、
お礼を言いたいような気持ちで観ていました。
人間であることがしみじみ嬉しくなるような映画です。
もしどこかで自主上映があったら、
ぜひ足を運んでみて下さい。
心をやわらかく包んでくれる、とてもいい声です。
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