Bead Art Vol.14が発売されました ― 2015/07/07 21:09
私が特集ページなどの編集をしています「Bead Art」の
14号が、発売されました。
ウタ・オーノさん、清水ヨウコさん、加山忠則さんの鼎談を掲載しています。
少し前なら目を疑うような、
でも、その心を知ると納得の顔合わせ。
テーマはずばり、「未来をデザインする」です。
ビーズ界の来し方行く末、
そして今まさに、ビーズ界が必要としているもの…
創作の現場から立ち上った力強い未来への提言を、
是非ご覧ください。
先だってドイツで行われた「Art Nouveau展」では、
招待作家として、余合ナオミさんの企画展が開催されました。
連載「余合ナオミのHappy Beading」は、
タイトル通りHappyな、
その報告レポートとなっています。
また、ウタ・オーノさんの連載「UTA STANDARD」では、目にも涼やかなブローチとネックレスをご紹介。
そして巻頭特集には、
素晴らしいブレスレットがたくさん!
日本のビーズ界の、
明るい未来が見えるような一冊となりました。
下記のところでネット注文が可能です。
書店でお求めの方は、
全国のジュンク堂で販売されています。
ぜひお手に取ってご覧ください。
河合隼雄「中空構造日本の深層」・高橋源一郎「ぼくらの民主主義なんだぜ」 ― 2015/07/10 21:24
最近読んでいる本をちょっとご紹介します。
まず読んだのが「中空構造日本の深層」河合隼雄著。
普通の視点とは違う角度から光を当てた深い日本人論が収録されていて、なるほど!と膝を打つ感じがあります。いま起こっているさまざまな若者の問題について、安易に「父権への回帰」を叫び、締め付けの強い教育、ひいては徴兵制までをも云々することの愚を解いていられて、
今の時期に読めて良かったと思いました。
そしていま読んでいるのは、
「ぼくらの民主主義なんだぜ」高橋源一郎著 です。
タイトルも魅力的ですが、帯の言葉「絶望しないための48か条」に強く惹かれました。
あまりにでたらめなことが力任せに横行していて、絶望的な気分になることも多い昨今、救いがほしかったのです。
朝日新聞の連載「論壇時評」を本にまとめたものでした。
納得できる、確かな言葉の数々に触れ、絶望しないでやっていこう、と思えるようになっています。
いま、私たちが、大変な歴史の転換点にいるのは確かなことです。
戦後70年をかけて周到に外堀を埋められてきて、
いよいよ本丸が攻め落とされようとしている、という感じがします。
(今、こう書きながら、自分が無意識に使っているたとえが、戦いに基づくものだということに、ああ、やっぱり、という気がしています。
「まず、自分から」というのはこういうことなのだろうと思います)
そこかしこにさまざまな不条理が見られます。
進歩だと思って進んできた中で、見失ったものはたくさんあると思いますが、
かといって、昔がよかったということではありません。
気付いていなかった、見ずに来てしまった物事にしっかり目を開き、ここまでの歩みを大切な学びとして、
いままでなかったものを、新しく作らなければならないのです。
「ほんとうのこと」を見通そうとするとき、「道」は一つではないことがわかります。
それぞれの場所で真摯に取り組んでいる方々が、実はたくさんいらっしゃいます。
何も見ずに来た自分を反省して目を見開いてみたら、悲しいこと、あってはならないこともいろいろ見えましたが、
いま日本中で、たくさんの希望の種が芽吹き始めていることも見えてきました。
その、人々の、自分にとっての「ほんとう」を求める思いから発した自由な試みが、
十全に育っていける環境を確保するために、
とにかく今は、すべてを「力」で押し潰そうとする流れを何とかしたいのです。
初めは、「流れを押しとどめる」という言葉を使おうと思いました。でもそれでは、同じ「力」の勝負になってしまいそうです。
どうしたらよいのでしょうか・・・
やはり、「道」は一つではないのでしょう。
さまざまな場面で、心の中に、
谷川俊太郎さんの詩の
「そして かくされた悪を注意深くこばむこと」
という言葉が響きます。
北村薫さんの小説の
「本当にいいものは、太陽のほうを向いている」
という言葉も響きます。
個人の内面のごく繊細な次元から、もっと大きな、社会的な次元まで、
すべてを包含する、言葉の力。
すぐに壊れてしまう、柔らかくて繊細な、
そして、
すべてを生み出した、ものすごく根源的で大きい、
力です。
自分は、それを信じてやっていこう、と、
あらためて思っています。
22日(水)お母さんのための、シュタイナー教育のお話をします。 ― 2015/07/16 20:22
今度の水曜日、15日は、11時から
お母さんのためのシュタイナー教育のお話
「おいしいことば」を開催します。
今月のテーマは、
「お母さんは神様だけど、スーパーマンじゃない!」
ちょっとふざけたようなタイトルですが、
お子さんが、健康にすくすくのびのびと育っていくために
大切なことを、いろいろとお伝えします。
お母さんが、のびのび、いきいきとしていることが
子どもさんにとっても大切なことですから、
何が外せないポイントなのか、どうすれば楽になるのか、そういうお話もしたいと思います。
☆日時:7月22日(水)11時から40分ほど
☆場所:絵本とかたりのみせ「おばあさんの知恵袋」
(国分寺南口徒歩2分)
☆参加費:一家族1000円
お申込み、お問い合わせは、
Lands and Skies 尾崎まで
場所や今後の予定などの詳細については、
ホームページの
講座・ワークショップのご案内でご覧ください。
シュタイナーの考え方は、人間を
そもそもの根っこから見るような感じです。
大人とはまったく違う
「こどもという人間」の成り立ちを知ると、
いままで「うまくいかない!」と思っていたことが、
無理強いしようとしていたせいだったことに気付いたり、
伝えたいことがすっと届くやり方に気付いたりして、
ちょっぴり楽になったりするかもしれません。
いろんな情報が飛び交って、どうすればいいかわからなくなったり、頑張りすぎたりしがちですが、
「こうしなければならない!」というのではなく、
「ああ、こういうふうに育っていくんだから、こういうふうにしてあげるといいんだな」と自然に思えると、
一番いい形がそのつど自分でみつけられますよね。
自分にとっての一番の正解は、コロンブスの卵のように、
あんがい簡単な発想の転換で見つかるかもしれません。
「2050年は江戸時代」石川英輔著 を読みました ― 2015/07/28 21:28
最近、面白い本を読みました。
「2050年は江戸時代」石川英輔著
講談社文庫です。
衝撃のシミュレーション という文字が、トップに置かれています。
原発事故前に書かれたものですし、
実際にこういう風に物事が進むのかどうか、
ということは置いておいて、
現代社会の抱える問題点、危うさが、
非常に明快に描かれています。
このまま続けていけるわけがない、ということは、
心しておかなければならないと思いました。
原発の問題や、文化については触れられていないのですが、人が本当に幸せに生きていける社会とは?と考えるうえで、参考になります。
強い政府など無いほうが日本はうまくいくのではないか、
という考察は、面白かったです。
確かに、
国民から搾取すること(お金はもちろん,命すら!)
しか考えない政府なら、
ないほうがいいと思います。
何かを判断しなければならないとき、
困ったらそもそもの初めに戻ってみる、というのは、
非常に有効なやり方だと思っています。
脳みそをシャッフルして、
それを可能にしてくれる本だと思いました。
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