毎日 登校です2010/09/02 23:11

こどものころ、夏休みにはいつも、自由研究や読書感想文が最後まで残ってしまって苦労しました。いまでも毎年、8月31日になると、「今ごろ泣きそうになりながら宿題をやってたなぁ」と思います。9月1日は、「ああ、宿題を持って学校に行かなくていいって、なんて嬉しいんだろう」と思って、大人になったことを喜んでいたりもします。

でも今年は、9月1日から小学校へ登校することになりました。
外国から転入して来たばかりの子供たちが日本語を覚えられるようにお手伝いする、
日本語指導員というのをやらせてもらうことになったのです。
新学期なので、さっそく昨日から始まって、初めての登校でした。
こんなに暑いのに、子供たちは元気いっぱい。
昔の私だったら、寝不足で青い顔をしていたところです。

日本語はもちろん英語もあまりわからない子どもさんと聞いたので、前もって本を入手して勉強して行ったのですが、なんと、使っているのがどうも方言らしく、本に載っているのとちょっと違うところもあってドキドキしました。身ぶり手ぶりなど、あらゆる手段を駆使してのコミュニケーションになりそうです。
とてもかわいらしくて、わかると、眼がキラリ!と輝くので、やりがいがあります。
「ください」について説明していくつか例をあげ、
水をください、という表現を覚えた途端に、
「みずをください」と言ったので、
持って行っていたペットボトルの水を進呈しました。
おいしそうに飲んで「ありがとう」と言ってくれたので、大喜びでした。

少しでも早くなじんで、来て良かったと思ってもらえるように、
大変な思いがちょっとでも少なく出来るように、
愉しく勉強できて、身につくように、
どうすればいいか、考えています。
でも、あまり詰め込んでもかわいそうなので、
気長にね、相手をよくみてね、と自分に言い聞かせ、
案ずるより産むがやすし! と、肩の力を抜くように努めています。

鉛筆は、はいいろ2010/09/09 16:00

色とりどりの可憐な花
(日本語指導の話です)
きのうから、ひらがなの練習を兼ねて、色の名前を教えています。
ところが・・・

チェックが細かい!

昨日私が、普通の黒鉛筆を「くろ」と言ったら、
「ちがう。grey」
と言いました。
そうして、塗って見せてくれたら、本当にグレー。。。

今日、懲りない私が、赤鉛筆をうっかり「あか」と言ったら、
「オレンジ!」と、
ちゃんと、日本語の発音で訂正がはいりました。
確かに、赤鉛筆の色は朱色ですね。
(まさに、朱筆がはいった、という感じ。。。)

大まかなところだけのつもりだったのですが、
こんな感じだと、
みかんいろ、だいだいいろ、しゅいろくらいは、きちんと区別してあげた方がいいのかなぁ、やまぶきいろはどうしよう。。。それじゃあやりすぎかなぁ。。。と、
私はちょっと悩んでいるのですが、

彼は、
マスに色を塗りながら鼻歌も出て、
字を書くときは「よしっ」という雰囲気が漂ったりもして、
ちょっといい感じです。

ベンダ ビリリ! ~もう一つのキンシャサの奇跡2010/09/24 22:26

ビッグ・イシューで「スタッフ・ベンダ・ビリリ」のことを知り、

彼らの映画がどうしても観たくて、仕事の合間をぬって行ってきました。

http://bendabilili.jp/movie/

 

その後彼らは来日して、いま日本にいます!

(ホームページによると、テレビに出演したりもしたようです)

http://d.hatena.ne.jp/bendabilili/

 


スタッフ・ベンダ・ビリリというのは、

コンゴの首都キンシャサに住む、路上音楽集団です。

グループ名は、現地の言葉で「外見をはぎとれ!(精神を見よ)」 という意味だそうです。

メンバー8人のうちの5人は、ポリオの後遺症から足が不自由で、

自転車を手こぎに改造したような車いすに乗っていたり、杖を頼りに歩いていたります。

 

身近な経験から出てきた素直な言葉による歌詞と、

無条件で身体に働きかけてくるような音楽がとても素敵で、

すっかりファンになってしまいました。

語っている言葉がそのまますっと歌になっていくような、

それでいて見事に美しい、

あの音楽性は何なのでしょう。

素晴らしいリズム感や音感は、天性のものなのでしょうか。

それともやはり、練習のたまものなのでしょうか。

 

とても厳しい生活の中、

(手作りなど、工夫して楽器を手に入れて!)

自分たちでバンドを組み、

近所の無料動物園に集まって練習をしていた、ということそのものが、

ものすごいことだと思います。

彼らがとても前向きで明るいのは、

音楽に関わることが自分のアイデンティティとなって、

生きる支え、命の糧になっているからでしょうか。

 

たまたまやってきたフランス人の映像作家に見出され、

レコードデビューの話が持ち上がったのですが、

彼らの生活状況の過酷さから、レコーディングには4年もかかったそうです。

昨年、とうとうメジャーデビューを果たして成功し、

フランスをはじめ、ヨーロッパツアーを行ったところまでが映画になっていました。

映画の作りは「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」に似ていて、

最下層から一躍、世界の檜舞台へ、という流れも同じなのですが、

少し荒削りで、その分、生なリアル感が出ています。

 

 

14歳でメンバーに加わった少年(今はもう、青年になっていますが)は、

7歳の時に、空き缶と木切れにギターの弦を1本張って自分で楽器を創ったそうで、

ずっとそれを演奏しています。

非常に素朴な作りの楽器で、あんなに豊かないい音が出せるということ、

それを自分で創って奏でている、創造性や音楽性に驚いたのはもちろんですが、

なによりも、彼の澄んだ瞳が忘れられません。

 

突然の成功で、若くして環境の激変を経験した彼が、

これからも、自分を見失わずに、

澄んだ瞳のままずっと生きて行ってくれることを願っています。

あんなに過酷な状況のなかでも、自分をしっかり持ってここまできた彼ですから、

きっと、大丈夫でしょう。

 

スタッフ・ベンダ・ビリリは、これから日本全国を回ります。

ヨーロッパツアーで磨きのかかった彼らの演奏は、

映画やCDのときよりもさらにパワーアップしているそうです。

ぜひ、生で触れたいと思っています。

http://bendabilili.jp/concert.html