ビッグイシューが届きました♪2010/01/21 20:38

一見なんでもないタイトルですが、実はこれ、ちょっと驚くべきことなんです。
だって、路上販売が基本の雑誌ですから。

BIG ISSUEの販売員さんたちは基本的に、路上で生活している方々です(中には路上脱出を果たされた方もあります)。一冊300円ですが、そのうち160円が販売員さんの収入になります。
そういう雑誌があることはなんとなく知っていましたが、販売員さんを見かけたことがなかったので、実際に買い始めたのは、3年ほど前、渋谷駅西口のバスロータリーで、頭にプロペラのついたキャップをかぶった販売員さんに出会ってからです。

読んでみたら、これがとても面白い! いろんな記事がありますが、どれも、偏ったり変に気負ったりしているところがなく、人間らしくて地に足がついた、なるほどとうなずけるものばかり。こういうのが知りたかった!と思うような情報もたくさんありますし、いろんな分野の素敵な人が紹介されていたりもして、社会のいろんなところに、
いろんな形でいきいきと生きている人がいるということが分かるので、
読んだ後はいつも、心の風通しが少し良くなる感じがします。

自分自身の心で感じ、自分自身の頭で考えながら生きていれば、人生なんでもありよね!と心強い気分になれますから、型にはまった生き方にちょっと息苦しくなっている人や、これからの人生について考える時期の若い人たちに、ぜひ読んでほしい雑誌です。

私がお世話になっている渋谷の販売員さんは、おととしの暮れに路上脱出を果たしました。おじさんと言うよりはおじいさんと言った方がいいようなお年頃ですが、アパートで暮らせるようになってからぐんと若返ったので、やっぱり路上生活は大変だったんだなぁと、当たり前のことながら、しみじみ感じています。
たまたまそこを通るようになったのでなじみになったのですが、彼は、新聞や雑誌の取材を受けたり、ラジオに出演したりと、その世界ではけっこうな有名人であることがわかってきました。買わせてもらうときにちょっとおしゃべりするのも楽しみになっていました。

ところが、去年の暮れから、渋谷へ通う必要がなくなってしまったのです。先日、久しぶりに渋谷へ行く機会があったのでさっそく「プロペラさん」のところへ行くと、最新号は売り切れたところだと言って、三つ折りの写真入り名刺を渡してくれました。彼が、ビッグイシューの事務局(?)でパソコンを習っているのは聞いていましたが、メールでの注文販売も始めた、というので驚きました。送料を80円上乗せするだけで、メール注文で必要な号が送ってもらえます。さっそく、いままで読みたいと思いながらなかなか注文できずにいたバックナンバーも、まとめて頼んでみました。
売上を上げるためにいろいろ工夫したり、新しいことを学んだりしている姿勢が、とても素敵です。事務局を通すので直接おしゃべりできないのはさみしいのですが、しばらくはメールで注文してみようかと思っています。