HERO2010/01/02 16:56

大みそかは紅白を横目でチラチラ見ていました。

普段テレビはほとんど見ないので、
紅白が唯一、世間で流行った歌に触れる機会です。

いろいろ見せ場はあったと思うのですが、
思わず横目をやめて正面から見てしまったのが、

FUNKY MONKEY BABYSの、ヒーローという曲でした。

サラリーマンなら誰でも一度は経験がありそうな、結構ハードな日常を、家族を守るために必死で働いている
「ヒーロー」の姿として謳いあげたものです。

それでふと、去年の秋ごろの出来事を思い出しました。

 

ある霧雨の夕刻、うす暗く湿った電車の中でのことです。車内の不快指数は、かなり高かったのではないかと思います。

すぐ前の席で、ちょっと疲れた表情で眉間にしわを寄せて新聞を読んでいたサラリーマンが、
ビーズのメガネチェーンをしていたのです。
黒い(おそらく普通の)丸大ビーズをただ連ねて、メガネの近く、二か所だけをグレーにしてある、素材もデザインも本当に地味なものでしたが、
きまじめな感じの、もうあまり若くはないサラリーマンとビーズという取り合わせがなんとも不思議で、
目を引きました。

一瞬怪訝に思い、次の瞬間、気分がはっと浮きたちました。


これはきっと、小学生くらいのお嬢さんからの、プレゼントに違いない、と思ったのです。
プレゼントの主は、まじめなお父さんだからと、あえて地味なデザインにしたのでしょう。
そうして、普通のサラリーマンスタイルから外れたことなど一度もなかった「お父さん」が、ビーズを身につけて通勤しているのです。。。


勝手に想像を膨らませて、
温かなひと時を過ごさせてもらいました。

こっそり送った感謝と祝福が、あのお父さんとそのご家族に、ちゃんと届いたでしょうか。

 


今年がどうか、
誰にとっても、いい年になりますように。


 




HERO 22010/01/09 12:18

先日、バスで近くにすわった親子連れのお話です。

私立小学校の面接でもあったのか、幼い女の子とご両親が、いかにもそれらしいいで立ちで乗ってこられました。

その、父娘の会話です。
「○○ちゃん、
キス鳥になろうかなぁ」
「ん?なに?」
「みんなにね、キスするの。」
「え、ダメだダメだ」
「ワンちゃんにもチュゥ~って」
「ダメだダメだ」
「猫ちゃんにもチュゥ~って」
「ダメだダメだ」
「雲さんにもチュゥ~って」
「ダメだダメだ」
「木さんにもチュゥ~って」
「ダメだダメだ」
「車さんにもチュゥ~って」
「ダメだダメだ」
「お花さんにもチュゥ~って」
「ダメだダメだ」
「人間にもチュゥ~って」
「ダメだダメだ。一番ダメだ!」
そこでちょうど、バスがターミナル駅に着きました。

すべてのものへの愛にあふれている幼い子どもの気持ちが、
祝福のキスとしてあらわれているのだと思うのですが、
いまから「花嫁の父」候補生であるお父さんには、
そう鷹揚には受け取れなかったようです。

どこか本気で慌てているお父さんと、
そのお父さんの愛情をおいしそうに味わっている感じのお嬢さんとの雰囲気が、
とてもほほえましかったです。

ビッグイシューが届きました♪2010/01/21 20:38

一見なんでもないタイトルですが、実はこれ、ちょっと驚くべきことなんです。
だって、路上販売が基本の雑誌ですから。

BIG ISSUEの販売員さんたちは基本的に、路上で生活している方々です(中には路上脱出を果たされた方もあります)。一冊300円ですが、そのうち160円が販売員さんの収入になります。
そういう雑誌があることはなんとなく知っていましたが、販売員さんを見かけたことがなかったので、実際に買い始めたのは、3年ほど前、渋谷駅西口のバスロータリーで、頭にプロペラのついたキャップをかぶった販売員さんに出会ってからです。

読んでみたら、これがとても面白い! いろんな記事がありますが、どれも、偏ったり変に気負ったりしているところがなく、人間らしくて地に足がついた、なるほどとうなずけるものばかり。こういうのが知りたかった!と思うような情報もたくさんありますし、いろんな分野の素敵な人が紹介されていたりもして、社会のいろんなところに、
いろんな形でいきいきと生きている人がいるということが分かるので、
読んだ後はいつも、心の風通しが少し良くなる感じがします。

自分自身の心で感じ、自分自身の頭で考えながら生きていれば、人生なんでもありよね!と心強い気分になれますから、型にはまった生き方にちょっと息苦しくなっている人や、これからの人生について考える時期の若い人たちに、ぜひ読んでほしい雑誌です。

私がお世話になっている渋谷の販売員さんは、おととしの暮れに路上脱出を果たしました。おじさんと言うよりはおじいさんと言った方がいいようなお年頃ですが、アパートで暮らせるようになってからぐんと若返ったので、やっぱり路上生活は大変だったんだなぁと、当たり前のことながら、しみじみ感じています。
たまたまそこを通るようになったのでなじみになったのですが、彼は、新聞や雑誌の取材を受けたり、ラジオに出演したりと、その世界ではけっこうな有名人であることがわかってきました。買わせてもらうときにちょっとおしゃべりするのも楽しみになっていました。

ところが、去年の暮れから、渋谷へ通う必要がなくなってしまったのです。先日、久しぶりに渋谷へ行く機会があったのでさっそく「プロペラさん」のところへ行くと、最新号は売り切れたところだと言って、三つ折りの写真入り名刺を渡してくれました。彼が、ビッグイシューの事務局(?)でパソコンを習っているのは聞いていましたが、メールでの注文販売も始めた、というので驚きました。送料を80円上乗せするだけで、メール注文で必要な号が送ってもらえます。さっそく、いままで読みたいと思いながらなかなか注文できずにいたバックナンバーも、まとめて頼んでみました。
売上を上げるためにいろいろ工夫したり、新しいことを学んだりしている姿勢が、とても素敵です。事務局を通すので直接おしゃべりできないのはさみしいのですが、しばらくはメールで注文してみようかと思っています。

「ビーズ・ビーBest of Best マイ・ビーズジュエリー」発売!2010/01/23 15:55

ご無沙汰してしまいました尾崎行輝です。

私の編集した本が発売されました。
ビーズ・ビーBest of Best マイ・ビーズジュエリー (パッチワーク通信社刊)
です。
この本は、ビーズアクセサリーの専門誌
「ビーズ・ビー」の特別編集版で、私が編集長をしていた4年半の間に出版された17冊(VOL.7~VOL23)の中から、特に人気の高かった作品を選りすぐって掲載したものです。
著名な作家や魅力的な新進作家の作品が目白押しの、夢のように豪華な本になりました。
もちろん全点作り方付きで、中には、雑誌の時には載せられなかった、今回初公開のレシピもあります。

編集をしながら、
ビーズ・ビーを通して出会った作家のみなさんの、
本当にいいもの、上質なものを目指して常に真剣勝負をしていた姿を思い出し、
そこから生み出された作品の素晴らしさに、あらためて感動しました。
この本は私にとって、とても幸せな仕事でした。

本の頁数が限られていますので、
掲載作品の選定には苦しい部分もあったのですが、
読者からの、これが作りたい!という声を元に、
作れる、身につけられる、という観点からのセレクションになりました。

まだまだ素敵な作品がいっぱいありますので、
今年の秋に、第2弾の「Best of Best」秋冬版が発売になる予定です。
乞うご期待!


梓です

ビーズ・ビーでは、私も編集補助とライターとして仕事をさせていただきました。
とても魅力的な、本当に素敵な方々とたくさん出会えて、
得難い経験をさせていただきました。
プロとしての仕事や姿勢の見事さ、アマチュアならではの味わいなど、
人として生きるさまざまな姿にも日々触れられて、
美しいものを生み出すこと、
それを生きる力として進んでいくことの意味なども考えました。
素晴らしい日々に感謝しています。

ぼくは元気だよ!2010/01/25 22:57

我が家には、マンションですが小さな庭があります。
今の季節、あまり花がありませんが、
それでもパンジーたちが綺麗に咲いています。

そんな中、買ってきたまま
ベランダに長いこと置いていた花たちがありました。
水はやっていたのですが、
鉢植えや地植えにもせずに、置いてけぼりの花たちでした。

今朝見ると、もう、葉も茶色に枯れかけていて、
捨てようかとも思いましたが、
よーく見ると、
根元に、小さいけれど、みずみずしい葉の赤ちゃんが顔を出していて、
「ぼくは元気だよ!」と言っているようでした。

植物を育てていると、ときどき不思議なことが起こります。
水や肥料だけでなく、気持ちや思いを注ぐことによって、
花がきれいに咲いたり、元気のなかった葉っぱたちが瑞々しくなったり、
ささやかな「いのち」の不思議さに触れたような気のする体験です。

ほっておいてごめんね、と言いながら、
枯れかけてしまったポットの花を、鉢に植え替えました。
頑張って、元気になってくれるでしょうか。