胎児が上陸する時~見えるカラダと、見えないカラダ Part-2~(行輝)2009/10/30 14:25

最近とても感動した本があります。
三木成夫さん(解剖学者、発生学者、思想家)の
「胎児の世界」という本です。

三木成夫さんの著書では、
オイリュトミーの学校に通っているときに先生から薦められた、
「ヒトのからだ」に感動したのを覚えています。
そしてこの「胎児の世界」も、
すごかったです!!
受胎から出産にいたるまでの間に、魚類→両棲類→哺乳類、そして人間へと、
胎児が生物の歴史を経験するという壮大なドラマがあることを知りました。

一番感動したところは、「胎児の上陸」という部分です。
人間の赤ちゃんは、
受胎してから36日目で上陸するというのです。
生物進化のハイライトは、
魚などに代表される水棲動物から、陸生動物への移行です。
生物が、環境の変化から陸に上がろうと決意し、それにともなう困難を受け入れ、
上陸して進んでいく姿、
刻一刻と変容していく姿、
とても感動的です。
それを、胎児が再現しているというのです。

胎児の顔、カラダの状態が、36日目あたりで劇的に変化するそうです。
三木さんは、妊娠しているお母さんに「つわり」がはじまるのは、
このようなカラダの状態のせいだともいっています。

そんなことをつらつら考えていると、
私たちのカラダ(体)の細胞の一つ一つには、
30億年前に「原初の生命」が誕生してから、現在にいたるまでの
「生命の記憶」が刻まれていると思ったりします。

人間になるまでに、
私たちが生きてきた、あるいは、断念した、生命とその記憶が、
このカラダ(体)に集結していると思うと、
カラダにとことん、取り組んでいこうという思いがしてきます。

私がオイリュトミーをすることになった一つの理由は、
ゴーギャンではありませんが、「どこから来て、どこへ行くのか」
どうしてこの地上に、肉体をもって、生を受けた自分がいるのか?
という疑問からでもあります。

オイリュトミーを通して、
カラダに真摯に向き合おうと思っております。